別れの光景

葬儀に先だって、棺の中に子供たちが、それぞれの思いを込めて明るく語りながら、別れの品々を入れていく。最後に蓋が閉められるとき、残された子供たちが「ありがとう、ありがとう」と何度も何度も故人に声をかけていた。悲しみもありそれでいて明るさもある葬儀もめずらしい。子供たちから尊敬されて心が通って親しまれていた父親だったに違いない。こんな子供たちに見送られて、亡き人も嬉しいだろうなあ。いいお父さん安らかに。心を込めて一心に密厳浄土に引摂いたしました。