川の蘇生に取り組む

浦添市は琉球王朝の発祥の地である。舜天 、英祖、察度の王統が続いた。

察度は琉球国中山王という名を中国から賜り、史実上琉球国が誕生した。

<今浦添グスク(城)は発掘調査もほぼ終わり、城壁の復元にかかろうとしている。王様の墓である「ようどれ」はすでに復元され、見学者が絶えない。浦添グスクは世界遺産に追加登録することをめざしている。そのために景観条例で環境を整えようと、浦添市は昨年から取り組んでいる。その委員会に私も属している。グスクの眼下に牧港川が流れているが、支流は西原町、中城村、宜野湾市にまたがっており、上流にゆくほど汚濁がひどい特徴をもっている。

グスクの下あたりは自然の残る地域ではあるが、汚濁がひどく悪臭が鼻をつく。この川をなんとかしないと復元後、観光客の増加に伴い、苦言はさけられない事態となることが予測される。

そこで、私の属する「まちづくりてだこ市民会議」が中心となって川まつりを企画し、毎年の行事として定着させ、市民の啓蒙を促し、河川の改修と生活排水の改善をおこない、川の蘇生をめざすことを目標に活動を開始した。私が準備委員長となって、企業、団体、行政、自治会、学校を取り込んでの組織づくりに奔走している。9月に実行委員会を立ち上げて、本格活動に入る。「まちづくり市民会議」はNPO法人の申請を行っており、10月後半には登記できる見込みだ。
市民の中で活動する、これも僧侶の慈悲の行である。